【40代教務主任の退職カウントダウン199:退職まで残り2年7ヶ月】
はじめに
2026年の夏休み。私は教務主任として初めて教員採用試験(二次試験)の面接官と模擬授業の監察官を担当し、そこで感じたことを守秘義務に気をつけながら、このブログに綴ってきました。
今回は少し趣向を変えたいと思います。
もし今の私が、二十数年前、教員採用試験を受けていた自分に会えるとしたら、何を伝えるだろう。
そんなことを考えながらこの記事を書いてみたいと思います。
私は40代、小学校教員・教務主任(担任兼務)です。2028年3月に正規教員を退職すると決めています。詳しくはこの記事をどうぞ→【私が退職しようと決意した具体的経緯】

「受かること」がゴールだと思っていた
就職氷河期の真っ最中の二十年数前の私は、教員採用試験に合格することだけを考えていました。
面接で失敗したくない。
模擬授業で緊張したくない。
質問に完璧に答えたい。
でも、今になって思います。
採用試験は、教師としてのスタートラインに立つための試験であって、教師として完成しているかを問う試験ではありません。
当時の私は、「完成した先生」を演じようとしていたように思います。
でも、現場に立ってみればそんな先生はいませんでした。

教師は毎年変わる仕事だった
私は二十年以上教師を続けてきました。
四年生を担任した年。
六年生を担任した年。
中学校で社会を教えていた頃。
特別支援教育に関わった時期。
教務主任になった今。
同じ教師なのに、毎年まったく違う仕事をしてきました。
子どもも違う。保護者も違う。同僚も違う。
だから、教師には「これが正解」がありません。その時その時を必死で頑張るしかないのです。

もし受験生の頃の私に会えるなら、「全部できなくても大丈夫。どうせその年その年で大事なものは変わるから」と伝えたいと思います。
面接官席から見えてきたもの
今年、初めて面接官席に座りました。
受験生だった頃は、面接官は雲の上の存在で厳しい先生たちだと思っていました。
でも、実際は違いました。
そこにいたのは、いつも目にするような校長先生。教頭先生。主幹教諭。
そして私のような教務主任。現場で悩みながらも精一杯やっている「普通の先生たち」です。

だから、「落とすため」ではなく、「一緒に働きたい先生を見つけたい。」そんな思いで受験生を見ていました。
これは、二十数年前の自分には想像できなかったことです。
私は失敗しない教師ではなかった
若い頃の私は、失敗してはいけないと思っていました。
でも、実際には、たくさん失敗しました。
授業がうまくいかなかった日。子どもの気持ちを理解できなかった日。保護者対応で悩んだ日。職員室で落ち込んだ日。
数え切れません。

それでも、周りの人たちに助けられました。
だから今なら、二十数年前の自分にこう言います。
「失敗しない先生になろうとしなくていい。失敗しても学び続ける先生になれれば十分。」
教師は一人で頑張る仕事ではない
教員になったばかりの頃、私は何でも一人でやろうとしていたような気がします。
相談することは負けだと思っていたような気がします。
でも、教務主任になって分かったことがあります。
学校で信頼されている先生ほど、相談が上手です。

「ちょっと相談していいですか。」
「この子のことで一緒に考えてもらえますか。」
そう言える先生ほど、結果として子どもたちにも良い支援ができています。
学校は、チームで子どもを育てる場所です。一人で頑張る必要はありません。
「教師に向いている人」を一つだけ挙げるなら
若い先生から飲み会の席で、「教師に向いている人ってどんな人ですか。」と聞かれることがあります。
私はいつも、同じ答えを返します。
「失敗しても挫けない心の強さがある人。」
教師は、知識だけでは続きません。
授業力だけでも続きません。
失敗しても、次の日また笑顔で教室に立てる人。
昨日より少しだけ良い先生になろうと思える人。
そのために他人の力を借りることを厭わない人。
そんな人は、きっと教師に向いています。

おわりに
二十年前の私は、就職氷河期だったこともあり、教員採用試験が人生最大の壁だと思っていました。
でも、今振り返ると、あの日は教師人生のスタートラインでしかありませんでした。
教師になってからの方が、何倍も壁に当たりました。
何倍も失敗しました。
そして意外と、何倍も楽しいことがありました。
二十数年後、まさか自分が面接官席に座るとは思ってもいませんでした。
もしこの記事を読んでいる受験生がいるなら、一つだけ伝えたいことがあります。
教員採用試験は、ゴールではなく、教師人生のスタートです。
どうか、「受かる先生」ではなく、「十年後も仲間や子どもたちから信頼される先生」を目指してください。
その積み重ねが、きっと素敵な教師人生につながっていくと、私は信じています。

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