【教員の退職金】自己都合退職でもいくらもらえる?25年勤続の相場と税金を解説

教員の転・退職

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はじめに

「私って、今辞めたら退職金ってどのくらいもらえるの?」
そんな疑問をお持ちの方は多いと思います。

私は40代、小学校教員・教務主任(担任兼務)です。3年半後に自己都合退職を予定しています。

そこで、実際私がもらえる退職金はいくらになるかをリアルに調べてみました。

その結果、25年勤続・月給41万円の場合、自己都合退職でも退職金は約1,300〜1,400万円 という試算になりました。

この記事では、その根拠と仕組み、そして税金の取り扱いをわかりやすく解説します。


自己都合退職でも退職金はもらえる?

まず確認できたのは、20年以上勤続していれば、自己都合退職でも大きな減額はないという点です。

退職金は以下の式で計算されます。

退職金 = 給料月額 × 勤続年数に応じた支給率 × 調整率 + 調整額

  • 支給率 … 勤続年数に応じて「月給何か月分」と決まる
  • 調整率 … 全国的に一律で適用(現在は0.837)
  • 調整額 … 最後の数年間の役職に応じて加算

例えば勤続25年の場合、条例上の支給率は約33.5月分。この支給率は各県のホームページ等に記載があるはずです。


給料月額41万円 × 33.5 ≒ 1,373万円 → 調整率0.837を掛けて 約1,148万円

ここでいう月給は手取り金額ではなく、総支給額です。


ここに退職時まで教務主任を勤めていると仮定して、直近5年分の加算(約200〜250万円)が入り、合計約1,300〜1,400万円 となります。

📌 つまり、自己都合退職であっても「25年勤続」の先生なら、1,000万円以上のまとまった退職金は受け取れるのです。


定年退職との違い

同じ25年勤続でも、定年退職なら支給率が優遇されるため、自己都合退職より数百万円多くなります。
これは条例上「途中退職の優遇はしない」という仕組みのためです。

ただし、勤続20年未満で自己都合退職した場合は大幅に減額されます。例えば勤続10年程度なら計算額の6割程度しか支給されません。これは私の妻が当てはまりました。


その意味で、20年を超えて勤めた先生は大きな安心感を持ってよいと言えるでしょう。


退職金と税金 ― 手取りはいくら?

退職金には特別な税制があり、ほとんどが非課税または低税率になります。

  • 退職所得控除
    勤続20年までは1年40万円、それを超える部分は1年70万円を控除できます。
    → 勤続25年なら 1,150万円が控除
  • 課税額の計算
    (退職金 − 控除額)× 1/2 が課税対象
    → 例:退職金1,388万円 − 控除1,150万円 = 238万円 → その半分119万円が課税所得
  • 税額イメージ
    所得税・住民税合わせても数十万円以下。
    手取りはほぼ満額に近い水準 です。

📌 この優遇制度のおかげで、退職金は実質的に「老後や再スタート資金としてほとんどそのまま残る」と言えます。


注意点と今後の制度変更

  • 支給率や調整率は改正される可能性
    → 過去には調整率が引き下げられ、退職金が数%減額された例あり。
  • 定年延長の影響
    → 今後、早期退職制度や加算措置が変わる可能性がある。
  • 公的機関への転職
    → 他自治体や国の職員になると、退職金が支給されない・調整される場合がある。

まとめ

  • 勤続25年・自己都合退職なら退職金は 約1,300〜1,400万円 が目安
  • 税制優遇により、ほぼ満額が手取りになる
  • 定年退職よりは少ないが、20年以上の勤続なら大幅減額はなし
  • 制度は改正の可能性があるため、最新情報を確認することが大切

私の妻は、もっと早く教員を辞めているので退職金はもっと少なかったです。

ただ、退職金を個人事業立ち上げの資金とし、自己投資にも使いました。

サイドFIREをするにしても大切な投資の軍資金になります。

セカンドライフを考える時に、一体いくらの退職金がもらえるのか?一度確認してみることをおすすめします!

なお、退職後のセカンドライフを考えるにあたって興味深い書籍があるのでご紹介します。

セゾンの社長中野さんの著書『退職金バカ』です。

退職金をどう守り、どう活かすかをわかりやすく説いた一冊。

長年教育現場で忙しく過ごし、投資や資産運用に時間を割けなかった先生方こそ必読です。

「退職金を“終わり”ではなく“新しいスタートの資産”に変える方法」がここにあります。退職金に興味を持ったタイミングで手に取ってみてください。

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