【40代教員の退職カウントダウン143:退職まで残り3年1ヶ月】
はじめに
教員という職業柄でしょうか。
私たちはどこかで、「借金はできるだけしない方がいい」「現金一括が一番安心」「ローンは危険なもの」と考えている方も多いような気がします。
確かに、無計画な借入は大きなリスクになります。
しかし一方で、「現金=安全」もまた、絶対ではない時代に入っています。
今回は、ローンを推奨する話ではありませんが、現金のリスクも理解したうえで、ローンという選択肢を“正しく評価できる状態”になるための整理をしたいと思います。
私は40代、小学校教員・教務主任(担任兼務)です。3年半後の2028年3月に正規教員を退職すると決めています。詳しくはこの記事をどうぞ→【私が退職しようと決意した具体的経緯】
■ なぜ日本では「借金=悪」になったのか
なんとなくの、ローンや借金を避けようという感覚、これはいつ頃から持たれていたのでしょうか。
バブル崩壊後、日本は長いデフレ時代を経験しました。
- 給料は上がらない
- 物価も上がらない
- 成長実感が薄い
この環境では、借りてすぐ買うより、少し待って現金で払う方が得という合理性がありました。
物価が下がるなら、待った方が安く買えるからです。
この成功体験が、「借金=損」「現金一括=賢い」という価値観を形づくりました。

もちろんこれは、今までの常識で「正しいこと」でした。
しかし今、その前提は大きく変わっています。
■ 借金の正体は「未来のお金を今に持ってくる」こと
まずマインドチェンジしなければいけないこと、それは「借金は悪でも善でもない」という感覚です。
借金は単に、未来の収入を前倒しで使う仕組みです。金利は余分にお金を取られる罰ではなく、サービス料と考えることもできます。
- お金を貸すリスク
- 期間の長さ
- 物価変動
- 返済不能リスク
を反映した価格にすぎません。
ローンとは、合理的に設計された金融商品です。問題は、「使い方」です。

■ 良いローンと悪いローンの違い
ここが最重要ポイントです。
ローンが資産形成にプラスになるかどうかは、
金利 < 成長(価値の増加)
が成立するかで決まります。
◎ 比較的“良い条件になりやすいローン”
- 住宅ローン(低金利のものが多い)
- 教育ローン(将来収入増が見込める)
- 事業ローン(利益拡大につながれば)
将来の資産や収入につながる可能性があるものは良いローンと言えるでしょう。

× 資産形成に不利になりやすいローン
- リボ払い
- 高金利カードローン
- 浪費目的の分割払い
金利が高く、将来価値を生みにくい借入は、ほぼ確実にマイナスになります。
浪費のためのローンは、資産形成の敵です。
ただ、ローンが悪いのではなく、“高金利×低成長(又は明らかな浪費)”の組み合わせが危険なのです。

■ 現金にもリスクがあるという視点
そしてここが令和の重要な変化です。
日本は明確にインフレ局面に入っています。
物価が2%上がれば、現金の実質価値は2%目減りします。
「現金は安全だ」ではなく「現金はインフレ下では価値が目減りする」という現実を知らなければいけません。

現金の価値が減っていくという感覚が、金融を体系的に学ぶ機会のない教員が理解しづらいところでしょう。
また、「低金利で固定されたローンは、インフレによって実質的に軽くなる」という側面もあります。
同じ1000万円のローンも、平均年収が400万円の時代と、インフレで平均年収が600万円になった時代では重みが違います。

もちろんこれは「借りた方が得」と言いたいのではありません。
ただ、現金一択が常に最適とは限らないということです。
■ 教員こそ冷静に判断したい
教員は一般的に信用力が高く、比較的低金利で借りられる立場にあります。
だからこそ、「何でもローンにする」 でも「とにかく借りない」でもなく、条件を見て判断する力が大切です。
・金利はいくらか
・それは将来価値を生むか
・家計に無理はないか
・浪費ではないか
この視点を持つだけで、ローンは「怖いもの」から「選択肢」へ変わります。

■ 結論:アップデートすべきは“価値観”
平成のデフレ時代には、「借金しないこと」が合理的でした。
しかし令和は、
- インフレ
- 物価上昇
- 資産価格上昇
という前提に変わっています。
だからこそ、借金=悪 現金=正義という単純な図式ではなく、
条件次第で判断する
という姿勢が必要です。
ローンを積極的に勧めるわけではありません。しかし、正しく恐れ、正しく理解すること。
それが、教員の教養の一つではないでしょうか。
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