【40代小学校教員の退職カウントダウン38:退職まで残り3年6ヶ月】
はじめに
「あの職員会議の提案プリント、どこにファイルしたかな?」
「こんな分厚い資料、全部読めないよ…」
「明日までに、この動画を見なきゃいけないんだけど、50分も見る時間ないよ」
そんな思いを抱えた先生は多いのではないでしょうか。
私は40代の小学校教務主任(担任兼務)、2028年度末に正規教員を退職予定です。
担任として、また教務主任として、「とにかく先生方の時間が足りない」という現実を何度も痛感してきました。
そこで今回は、Googleが提供する生成AIサービス 「NotebookLM」 を紹介します。私の学校では、この夏に導入し、先生方の評判もとても良いです。
NotebookLMを活用することで、教員が本来注力すべき 「子どもとの時間」「授業づくり」 に集中できる可能性が広がります。
NotebookLMとは?
Googleが開発した教育現場向けAI
NotebookLMは、Googleが開発したAIアシスタントで、最大の特徴は 「自分でアップロードした資料をもとに要約や検索ができる」 ことです。
私の職場では夏休みに導入を進めました。今は主に職員会議のPDFをアップロードしています。
先生方が「緊急引渡し訓練は何日の何時間めだったけ?」や「授業参観の他のクラスの教科と教室を教えて」など、気になることをNotebookLMにチャットのように質問します。
するとNotebookLMが、「8月22日の出校日、10時から1時間の予定です」「1年1組は国語、教室で行います。1年2組は、、、」など、即座に答えてくれるのです。

対応ファイル形式
読み込ませることができるデータは文章に限りません。
- Googleドキュメント
- Googleスライド
- 音声ファイル(例:mp3)
- YouTube動画リンク
これらのデータを読み込ませ、質問の回答や内容の要約を出力することができます。
出力のイメージ
職員室の先生方は、質問して答えを出力することが多いですが、活用はそれだけではありません。
- 要点要約
- FAQ形式
- 比較表の作成
- 特定範囲のピンポイント要約
特に面白いのは、文章ではなく音声としても出力できるところです。例えば「第6回職員会議の内容の要点」を音声出力します。すると車の移動中に職員会議の要点をラジオ形式で復習できるのです。
これで職員会議を居眠りしても安心です(笑)

他のAIとの違い
NotebookLMは 回答の根拠が明示される 点で、ChatGPTなどと異なります。チャットGPTはその情報が本当かどうかを確認するのが一手間です。
しかしNotebookLMは、自分がアップロードした資料が根拠になっているので、偽情報に振り回されることはありません。文中のリンクをクリックすれば「どの資料を根拠に答えたか」が一目で分かるため、確認作業が格段に楽になります。
しかも、Googleアカウントがあれば基本無料で使用可能です。
NotebookLMの使い方(基本操作)
- ログイン GoogleアカウントでNotebookLMにアクセスし、新しいノートブックを作成。
- 資料をアップロード 学習指導要領、校務の手引き、研修資料、アンケート結果などを複数同時に読み込ませます。
- 質問を入力 例:「転入生が来ることになった。諸手続きを教えて」 例:「第3学年社会科〇〇単元の指導目標と時間数をまとめて」
- 回答と参照元を確認 回答文中の数字をクリックすると、参照資料の該当箇所が表示されます。
- メモ保存 残しておきたい回答は「メモ保存」でストックし、授業準備や会議に即活用できます。

教員におすすめの活用事例
1. 学習指導要領をFAQ化
「〇年社会の評価規準を要約して」と入力するだけで、分厚い指導要領がFAQ形式に整理されます。授業案の叩き台として、また若手研修にも役立ちます。
2. 研修動画の効率化
1時間のオンライン研修を取り込み、「30分〜40分部分を要約」と指示。忙しい放課後でも、要点だけ素早く把握できます。
3. アンケート整理
保護者アンケートをアップロードすれば、ポジティブ/ネガティブ意見を自動分類。さらに「改善策を3つ提案して」といった要望にもすぐ対応可能です。
4. 校務資料の要点抽出
校務作業の手引きなどをアップロードしておけば「産業廃棄物の処分方法は?」など、膨大な資料の中から即座に回答が得られます。調べ物にかかる時間を大幅削減できます。
注意点
- 個人情報(児童名簿や成績データ)はアップロードしない
- 出力結果は必ず一次確認する
- 学校全体で導入する際は情報セキュリティ規程に従う
NotebookLMで得られる未来
NotebookLMは、単なる効率化ツールではなく、 「教師の働き方を変える可能性を持ったAI」 です。
私自身も使ってみて、
- 「資料に追われる時間を減らす」
- 「子どもと向き合う時間を取り戻す」
という感覚を得られました。特に教務主任としては、校務資料やアンケート処理の負担を大きく減らせるのが大きいです。
AIは先生の代わりに授業をする存在ではありません。むしろ、 事務処理や情報整理を肩代わりしてくれる存在 です。その余力を授業づくりや子どもとの関わりに回すことで、教育の質を高められるのではないでしょうか。
まとめ
NotebookLMは、
- 学習指導要領の要約
- 研修動画の効率化
- アンケート整理
- 校務資料の検索
といった活用で教師の業務を強力にサポートします。
忙しい毎日を送る先生方こそ、NotebookLMを導入して「授業づくり」と「子どもとの時間」を守ってほしいと思います。
👉 忙しい先生こそ、一度試してみてください!
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