【40代教員の退職カウントダウン145:退職まで残り3年1ヶ月】
はじめに
「最近、なんとなく生活が苦しい。」そう感じる瞬間はないでしょうか。
スーパーでの会計、ガソリン代、子どもの教育費、社会保険料。
一つ一つは小さな変化でも、振り返ると確実に負担が増えています。
20年前。ハンバーガーは65円、消費税は5%、ガソリンも今よりずっと安い時代でした。
あの頃と比べて、私たちの暮らしはどう変わったのでしょうか。
そこでこの記事では、20年前の暮らしと今を比較しながら、教員としてこれからのインフレ時代にどう備えるかを整理したいと思います。

私は40代、小学校教員・教務主任(担任兼務)です。3年半後の2028年3月に正規教員を退職すると決めています。詳しくはこの記事をどうぞ→【私が退職しようと決意した具体的経緯】
公務員の安定とインフレ
教員をはじめとした公務員は、一般に収入が安定していると言われます。
住宅ローンの審査でも「属性が高い」と評価されやすい立場です。
しかし、安定している分、残念ながら給与は大きく伸びていません。
また、老後安心の核となる退職金制度も変化しています。
私は両親とも教員でしたが、二人の退職年度に制度の大変革があり、予定していた退職金から二人で600万円近く減額されました。
2013年の退職金大幅減額についてはこちらの記事でまとめました
【教員の退職金はなぜ減らされたのか?2013年の退職金制度改正から考える「退職金は絶対ではない」という現実】

残念ながら「公務員は安定しているから大丈夫」と言い切れる時代でもなくなっています。
また、最近は長年続いたデフレが終わり、インフレの時代となりました。「現金だけで生活が守れる時代ではない」という現実も見ていきます。
この20年で増えたもの ― 物価と負担
■ 物価は約18%上昇
消費者物価指数で見ると、2005年を100とした場合、現在は118です。
つまり、あくまで平均ではありますが、20年前に100万円だったものが、今は118万円出さないと購入できないということです。
これは、現金の購買力が実質的に下がっていることを意味します。
20年前に貯金した100万円は、銀行口座の額面は100万円のままですが、現在で買えるものは減っています。これがインフレの怖いところです。
具体的に物価を比較してみましょう
家賃(意外と上がってない)
- 木造賃貸平均 4万9626円 → 5万409円(約9.6%増)
- 非木造なども上昇は小さめ
- 背景:借地借家法などで日本は入居者が強く、家賃が上げにくい。

車の値段(かなり上がっている)
- カローラ(例) 147万円 → 228万円(約55%増)
- アルファード(例) 317万円 → 510万円(約61%増)

ガソリン(上がっている)
- レギュラー 125円 → 171円程度(約37%増)

郵便(上がっている)
- はがき:50円 → 85円(約70%増)
- 定形郵便(25g/50g):80/90円 → 110円(約38%/22%増)
食品(上昇が目立つ)
- 米5kg:2040円 → 4700円超(約132%増)
- マクドナルド
- ハンバーガー:100円 → 190円(約90%増)
- ビッグマック:250円 → 480円(約92%増)
- 牛丼:280円 → 498円(約78%増)
- サイゼのミラノ風ドリア:290円 → 300円(約3%増)(例外的)
- ポン・デ・リング:105円 → 176円(約68%増)
- カップヌードル:170円 → 260円(約53%増)
- スーパーカップ:105円 → 194円(約85%増)
- ガリガリ君:63円 → 86円(約37%増)
- うまい棒:10円 → 15円(約50%増)

ステルス値上げ(実質値上げ)
- カルビーのポテチ
- 価格:143円 → 181円(約27%増)
- 内容量:70g → 55g(約21%減)
- 1gあたりで見ると、体感の上昇はさらに大きい。
- チョコパイも内容量減+値上げで実質上昇。

その他
- タバコ(セブンスター):280円 → 600円(約115%増) タバコは税の割合が大きい、という指摘。
- 缶ビール:20年で約15%程度の上昇(意外と小さい)
- ディズニー:5800円 → 8900〜10900円(約53〜88%増)

■ 国民負担率は約36% → 約46%へ
税金と社会保険料の合計は、この20年で大きく増えました。負担率にして10%の上昇です。
【結局いくら払ってるの?40代教員が実例で解説する自分の支払った税金と社会保険料の総額】
教員は手取り前に保険料や税金が差し引かれる源泉徴収なので負担を感じにくいですが、きちんと確認すると想像以上に支払っていることがわかります!
ぜひ毎月の給与明細を見て、その重みを実感してください。

■ 退職金は「絶対」ではない
民間企業ほど極端ではないにせよ、退職金制度も時代とともに変化しています。
「退職金があるから老後は安心」という前提は、以前ほど確実なものではありません。
【教員の退職金はなぜ減らされたのか?2013年の退職金制度改正から考える「退職金は絶対ではない」という現実】

では、教員は不利なのか?
ただ、教員には以下のような強みがあります。
- 収入が比較的安定している
- 長期的な積立による投資がしやすい
- 感情的な投機に走りにくい職業文化
この「安定性」は、インフレに負けず退職金に頼らない長期的な資産形成においては武器になります。

現金は安全か?
ただ、金融について系統立てて学ぶことがない先生方の中には、現金こそ安全で間違いのない資産だと思っている人も多いです。
確かに現金は、表面上の価格変動がありません。しかし、インフレ環境では価値が静かに目減りする資産でもあります。
もちろん、生活防衛資金やすぐに使う予定の資金は現金で持つべきです。
問題は、余剰資金まで全て現金にしている場合です。
物価が上がり続けるインフレ環境では、現金だけで将来も含めた生活を守ることは難しくなります。

だからといって「投資が正義」ではないが、、、
投資は万能ではありません。
- 元本保証はない
- 短期で儲かるものではない
- リスクは存在する
しかし、長期・分散・低コストという原則を守れば、インフレに対抗する“仕組み”を持つことができます。
教員は忙しい職業です。
だからこそ、「意思決定を減らしながらも資産を防衛する仕組み」が重要になります。そういった意味で、インデックス積立投資による資産形成は生活を守る切り札になると思います。

子どもに金融教育を語る前に
最近、学校でも金融教育が始まりました。
「貯蓄と投資の違い」「リスクとリターン」「長期・分散の考え方」
子どもに伝える立場である私たち自身が、
- 物価上昇をどう捉えるのか
- 現金の価値をどう考えるのか
- 制度をどう活用するのか
を理解していなければ、説得力は生まれません。

結論:アップデートすべきは“考え方”
20年前より負担は増えました。
しかし同時に、投資環境は整い、情報は手に入りやすく、仕組み化は可能になった時代でもあります。
現金は必要です。しかし、現金だけでは不十分かもしれない。
悲観ではなく、過信でもなく。冷静に、仕組みで備える。それが、インフレ時代における教員の教養ではないでしょうか。


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