【40代教員の退職カウントダウン157:退職まで残り2年11ヶ月】
はじめに
教員という仕事は、「伝える仕事」です。
授業で説明する、子どもを励ます、保護者と話す、職員会議で提案する
毎日、人と向き合いながら言葉を使っています。

しかし、教員は意外と「伝え方」を体系的に学ぶ機会が少ない職業でもあります。
そんな先生におすすめしたいのが、劇作家・演出家である鴻上尚史さんの本
『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント』です。
この本は「演技の本」ではありません。
むしろ人と関わるすべての人に役立つコミュニケーションの本です。
そして実は、教員という職業と非常に相性が良い内容なのです。

私は40代小学校教務主任(担任兼務)、2028年度末に正規教員を退職する予定です。
詳しくはこの記事をどうぞ→【私が退職しようと決意した具体的経緯】
鴻上尚史さんとはどんな人か
鴻上尚史さんは劇作家であり、演出家・作家としても活躍している人物です。
私自身、学生の頃は鴻上さんの第三舞台という劇団の演劇やKOKAMI@networkというプロデュース劇団のお芝居をよくみに行っていました。

舞台演出だけでなく、コミュニケーションや表現人との関わり方について多くの著書を書いています。
その特徴は、「演技の技術を、日常の人間関係に応用する」という視点です。
これは、教員という仕事にとても役立ちます。
なぜなら教室は、毎日が“舞台”のような場所だからです。

ちなみに鴻上さんは御両親が教員だそうで、教員向けワークショップも主催しています。
「演技」とは嘘をつくことではない
この本で特に印象的なのは、演技=嘘ではないという考え方です。
鴻上さんはこう言います。
人は誰でも、状況によって話し方や振る舞いを変えている。
友達と話すとき
上司と話すとき
子どもと話すとき
同じ人でも表現は変わります。

これは嘘ではなく、相手に届くように自分を調整しているということです。
教員も同じです。
授業のとき、保護者対応のとき、子どもを叱るとき、励ますとき
同じ話し方ではうまくいきません。
つまり教員の仕事は、ある意味「表現の仕事」でもあるのです。
教員に役立つ3つのポイント
この本の内容の中で、特に教員に役立つと感じたポイントを紹介します。
①「声」と「間」で印象は変わる
同じ言葉でも、早口・単調・間がないと、相手には届きません。
授業でも、「間」を入れるだけで子どもの集中力は変わります。
例えば「今日は大事な話をします」の前に一呼吸おく
それだけで教室の空気が変わります。
これは演劇の基本技術ですが、授業でも非常に有効です。

② 相手の立場を想像する
演技では役の気持ちを想像することが大切です。
これは教育でも同じです。子どもがなぜ騒いでいるのか、なぜ反発しているのか、なぜ黙っているのかを想像する。
そうすると、言葉の選び方が変わります。
叱るだけでなく、「どう伝えれば届くか」を考える視点が生まれます。

③ 自分を少し演出していい
教員はよく「自然体でいなければ」と思いがちです。
しかし鴻上さんは言います。
人は誰でもある程度「演出」して生きている。
例えば、少し明るく振る舞う、元気に声を出す、姿勢を正す
こうした小さな演出は、相手を安心させるための配慮でもあります。
教室では特に、先生の空気が教室の空気を作ることが多いものです。

教員という仕事は「表現の仕事」
授業をする、子どもと話す、保護者と向き合う
教員は毎日、人前で言葉を使う仕事をしています。
しかし、話し方や表情、声や空気の作り方を体系的に学ぶ機会はあまり多くありません。
だからこそ、演劇の考え方はとても役立ちます。

先生におすすめの一冊
『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント』は難しい理論の本ではなく、とても読みやすい本です。
しかも、授業、学級経営、人間関係すべてに応用できます。
教員にとって「伝える力」を磨く教養書とも言える一冊です。
まとめ
教員の仕事は「伝える仕事」「関係をつくる仕事」です。
だからこそ、演劇の世界の知恵は教育の現場でも役立ちます。
もし
- 授業がうまく伝わらない
- 保護者対応に悩む
- 人前で話すのが苦手
そんな先生がいたら、鴻上尚史さんのこの本はきっとヒントになると思います。
鴻上尚史さんの著書は他にもおすすめがいっぱいです。特に演劇に興味のある先生、多人数ワークショップに興味のある方はぜひ一度手に取ってみてください。



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