教員の老後資金対策にiDeCoは向いている?メリットとデメリットを徹底解説

教員の資産形成

【40代教員の退職カウントダウン49:退職まで残り3年6ヶ月】

はじめに:先生も老後資金に不安はありませんか?

「老後2000万円問題」が話題になってから数年。世の中の関心は落ち着きましたが、先生方の中にも「本当に年金だけで大丈夫だろうか?」と不安を抱えている方は多いと思います。

特に若い先生は「年金制度が持たないのでは?」という声を耳にして、不安に感じているのではないでしょうか。

そんな中で注目されているのが iDeCo(個人型確定拠出年金) です。

私は40代の小学校教務主任(担任兼務)で、iDeCoNISAを活用しながら資産形成を行い、3年半後には正規教員を退職する予定です。
NISAについて詳しくはこちら→教員と相性抜群の投資制度?新NISAをわかりやすく解説

私はNISAとは別にiDeCoに毎月2万円を積み立てて老後資金を準備しつつ年間4万円以上の節税をしています。この記事ではiDeCoの基本と、教員にとってのメリット・デメリットをできるだけわかりやすく解説します。


iDeCoとは?「自分で作る年金」

残念なことですが、少子高齢化が進む中で「国がすべての国民の老後を守るのは難しい」と言われる時代になりつつあります。
iDeCo(イデコ)は、そんな国が用意している老後資金づくりの制度で、簡単に言えば 自分で積み立て、運用し、自分で受け取る年金 です。

通常の年金(厚生年金や共済年金)は「保険料を払えば国が運用して年金を払ってくれる仕組み」です。

一方でiDeCoは、自分が出す掛金の金額から運用方法(定期預金・株式・保険など)まで自由に決められます。つまり「自分で責任を持って育てる年金」といえます。

国は「優遇制度は作ってあげるから、老後の事は自分たちで準備しておいてね」というメッセージを出していると、私は理解しています。


iDeCoのメリット

iDeCoには大きく3つのメリットがありますが、ここでは特に大切な2つを紹介します。

メリット① 運用益が非課税になる

通常の投資(株式や投資信託など)で得た利益には 約20%の税金 がかかります。

しかしiDeCoで運用した利益は、どれだけ増えても 非課税(=税金ゼロ)

長期的に資産を増やす上で、この優遇はとても大きな意味があります。

メリット② 掛金が全額「所得控除」になる

毎月積み立てた掛金は、そのまま 課税される所得から差し引いて計算 されます。

これが「全額所得控除」という仕組みです。

たとえば私の場合──

  • 年収:約780万円
  • iDeCo掛金:月2万円(年間24万円)

この掛金24万円が「課税対象から外れる」ため、所得税・住民税あわせて24万円の20%ほど、4万円以上の節税効果があります。iDeCoを10年続けるだけで、240万円+運用利益に加え、40万円も節税できるという事です

積み立てながら税金も安くなる。これがiDeCo最大の魅力です。


iDeCoのデメリットと注意点

良いことばかりではなく、いくつかのデメリットや注意点もあります。

デメリット① 60歳まで引き出せない

iDeCoはあくまで「老後資金専用」。途中で現金化することは基本的にできません。

家計が厳しくても「解約して現金化」は不可能。積み立てを一時ストップすることはできますが、入れたお金は60歳まで凍結されます。

デメリット② 元本割れのリスクがある

iDeCoでは自分で運用商品を選びます。株式や投資信託を選べば、将来の受け取り額が積み立てた金額より減る可能性もあります

ただし、分散投資や長期投資を意識すればリスクを抑えられるとも言われています。

私がiDeCoで運用している資産は以下の二つです。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」 「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

デメリット③ 受け取り時に課税されることがある

60歳以降に受け取るときには「退職金」や「年金」と同じように税金がかかります。

控除(税金を減らす仕組み)はありますが、定年まで勤めた教員はそれなりに退職金がもらえるため、その優遇を受けにくいケースもあります。ここは見落としがちなポイントです。


教員にとってiDeCoは「アリ」か?

教員は安定収入がありますが、節税の手段は限られています。

NISAふるさと納税に加えて、iDeCoは有力な選択肢 と言えます。

特に40代・50代の先生にとっては「節税しながら老後資金を積み立てられる」という意味でメリットが大きいです。

ただし、デメリットもあるので「今すぐ現金が必要になる可能性がある人」や「投資リスクをまったく取りたくない人」には不向きかもしれません。もし興味を持たれた先生は、この書籍がおすすめです

立場や年代別にiDeCoについて考察した記事はこちら
教員の老後資金対策にiDeCoは向いている?講師・正規教員・年代別に徹底検証


まとめ:まずは「仕組みを知る」ことから

  • iDeCoは「自分で積み立て、育てる年金」
  • 運用益が非課税、掛金が全額所得控除という大きなメリットあり
  • 60歳まで引き出せない、受け取り時に課税される可能性などデメリットも存在

👉 教員にとっては節税しながら老後資金を準備できる強力な制度です。

まずはこちらのサイトの節税シミュレーションで効果を試してみるのが一歩目です。

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