【40代教員の退職カウントダウン121:退職まで残り3年3ヶ月】
はじめに
授業参観や学習発表会、そして日々の音楽の授業。
小学校では、リコーダーを吹く場面が意外と多くあります。
ただ正直なところ、リコーダーが好きな子は頑張るけれど、苦手な子への指導は難しいと感じたことはないでしょうか。
手先が不器用だったり、楽譜を読むのが苦手だったり。そもそも音楽そのものに苦手意識をもっている子もいます。
また、音楽の授業やリコーダー指導を苦手としている先生も、意外と多いのではないでしょうか。
かくいう私も、決して得意な方ではありませんでした(笑)。
そこで今回の「授業で使えるちょっとした小ネタシリーズ」では、音楽やリコーダー指導に苦手意識のある先生に向けて、リコーダー指導の強い味方となる教材、
「笛星人(ふえせいじん)」を紹介します。
笛星人を取り入れると、音楽が苦手な先生も、子どもも、楽しみながらリコーダーに向き合えるようになります。
学習発表会でも活躍する、私のおすすめ教材です。
私は40代の小学校教務主任(担任兼務)で、2028年度末に正規教員を退職予定です。
※詳しくはこちら → 【私が退職しようと決意した具体的経緯】

リコーダーが苦手な子が、音を出すきっかけに!
リコーダーの授業が始まると、音を出す前から表情が曇る子がいます。
- うまく音が出ない
- 指が追いつかない
- 周りと比べてしまう
おそらく、音楽が嫌いというより、「失敗するのが怖い」のだと思います。
笛星人(ふえせいじん)は、そんな子どもたちが気負わずにリコーダーに触れられるよう、音楽教師の発想から生まれた教材だそうです。
一見すると、楽譜とCDがセットになった、よくある音楽教材に見えます。
しかし、この教材の本当の凄さは「楽譜」にあります。
「シ」だけで演奏できる、不思議な楽譜
たとえば、最初の曲「ちょっとまってね」の楽譜を見てください。

この曲で使う音は、なんと リコーダーの「シ」だけ。
「そんなバカな」と思いますよね。
ところが、この「シ」だけの演奏が、CDに収録された音源と合わさることで、とても心地よく、音楽らしい演奏になります。
音が一つだけなので、
- 指使いに迷わない
- 音が出やすい
- 失敗しにくい
結果として、どの子も無理なく音を出すことができるのです。
「できた」「音が出た」
この感覚を、クラス全員が同時に味わえるところが、笛星人の最大の魅力だと感じています。
“練習”ではなく、“笛星人になる”という世界観
笛星人のもう一つの特徴は、教材に設定された世界観です。
子どもたちは、「リコーダーの練習」をしているのではありません。
“笛星人になって、音を出している”という設定で活動します。

そのため、
- 正しく吹けているか
- 上手かどうか
よりも、「音を出すこと自体が楽しい」活動になります。
音楽が得意な子はもちろん、前学年までリコーダーに消極的だった子も、いつの間にか音を鳴らしています。
そこから、次の音へ、次の指へ。
自然と学習が広がっていくのです。
笛星人は、リコーダー学習の“最初の一歩”をつくる教材です。

授業での使い方|準備はほとんど不要
使い方はとてもシンプルです。
- 楽譜を配る
- リコーダーを持たせる
- CDをかける
- 一緒に音を出す
特別な準備は必要ありません。
授業の導入に数分取り入れるだけで、その後のリコーダー学習への抵抗感が大きく変わります。
リコーダーは、どうしても「できる子」と「できない子」の差が出やすい学習です。
だからこそ、最初の段階で「吹けた」、「参加できた」という経験を全員がもてるかどうかは、とても大きいと思います。
笛星人は、上手に吹けるようにするための教材というより、リコーダーを嫌いにさせないための教材だと感じています。
学習発表会でも大活躍|音読×笛星人
実は笛星人、学習発表会でも使えます。
私の鉄板の使い方は、音読発表のバックミュージックとして活用する方法です。
たとえば、4年生を担任したときの学習発表会では、「ごんぎつね」の音読発表を行いました。

- 全員でタイトルを言う
- 笛星人の曲を全員で演奏
- 音読に入る
そして、
- ごんが兵十から逃げる場面
- 母親の葬式の場面
- ごんが撃たれる場面
それぞれの雰囲気に合った曲を演奏します。
音が入ることで、音読はぐっと上手に聞こえ、音読以外の子どもたちの出番も増えます。
音響効果と参加意識を同時に高められる、まさに一石二鳥の活用法です。
実は鍵盤ハーモニカでも使えます
笛星人はリコーダー教材ですが、鍵盤ハーモニカでも活用可能です。
私が1年生を担任したときには、「くじらぐも」という国語の教材の音読発表会で鍵盤ハーモニカ版として使用しました。
保護者からはとても好評でした。

おわりに
音を出すことへの不安を取り除き、教室全体をやわらかい雰囲気にしてくれる。
笛星人は、そんな“魔法のような導入教材”だと感じています。
音楽の授業が得意でなくてもいい。リコーダーが上手に吹けなくてもいい。
子どもが「音を出してみよう」と思える空気をつくれたなら、それは立派な音楽の授業だと思っています。
リコーダー学習や学習発表会に、そっと取り入れてみてはいかがでしょうか。



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