勝ちたいバスケットボール指導者必見!おすすめ本3選【指導歴20年が厳選】

教師のお仕事・健康

【40代教員の退職カウントダウン48:退職まで残り3年6ヶ月】

はじめに:なぜ「指導の学び」が必要か

私は小中学校で22年間教員として働き、そのうち20年間をバスケットボール部の顧問として過ごしてきました。いわゆる「BDK(部活大好き教員)」です。

私の部活動に対する考え方はこちらの記事へ
部活動を考えてみる ― 教員不足と「部活大好き教員(BDK)」の視点から
それでもやっぱり部活動は廃止すべき理由 ― BDK(部活大好き教員)が語る本音

私は40代小学校教務主任(担任兼務)、2028年度末に正規教員を退職する予定です。

今回は他の記事と視点を変えて、先生ではなくスポーツ指導を志す方に届ける記事にしたいと思います。

中学・高校ともに弱小チームに所属し、決して名選手ではなかった私ですが、顧問としてはチームを全県大会に何度も導くことができました。

そこで強く感じたのが「名選手、必ずしも名監督にあらず」という言葉。
県内の全国大会常連チームの顧問はラグビー経験者とサッカー経験者です。実際に勝ち続ける監督の共通点は 「バスケットボールの名選手」ではなく「勉強熱心であること」 でした。

指導者として頑張って学び続けてきた私が、本棚の断捨離を乗り越えて残してきた「バスケットボール指導に役立つ本3選」をご紹介します。


📘 1. バスケットボール指導教本 改訂版(日本バスケットボール協会)

コーチの役割を体系的に学べる「教科書」

日本バスケットボール協会が編集した、まさに「バスケ指導者の教科書」。2014年刊行と少し古めですが、内容は今も十分通用します。

この本の最大の特徴は、バスケットボールの技術解説に入る前に「コーチとはどうあるべきか」を扱っていることです。単に「教え方」を並べるのではなく、指導者自身の姿勢を問うことで、指導に厚みを与えてくれます。

また年代別の指導方法も整理されており、特に小・中学生といった育成年代に合わせた指導の工夫が充実。遊びやミニゲームを活用した練習法、ケガ予防やコンディショニング管理の重要性など、我々育成年代の指導の実践にすぐ活かせる知識が詰まっています。

「今のやり方で良いのか?」と迷ったとき、私自身も何度もこの本を開いて確認してきました


📘 2. ジョン・ウドゥン『UCLAバスケットボール』

世界的名将の哲学から学ぶ

ジョン・ウドゥンは、名門大学UCLAを率いて10度の全米制覇を達成した「20世紀最高の指導者」と言われています。その圧倒的な実績もさることながら、小さな基本を徹底的に大切にする指導哲学が今なお語り継がれています。

有名なエピソードとして「1年生にはまず靴下の履き方を教える」があります。靴下にシワが寄ればマメができ、パフォーマンスが落ちる。だからこそ、細部にまでこだわる──。この哲学は、スポーツ指導だけでなく教育全般に通じる学びです。

さらに彼は人間性においても尊敬される人物でした。黒人選手が大会に出場できなかった時代に、大会を辞退してまで彼らを守ったことが、公民権運動の追い風になったとも言われています。

指導者である前に、一人の人格者であれ」──ウドゥンの教えは、教師としての私にも強く響きました。

分厚く読み応えのある一冊ですが、その分、繰り返し読むことで新しい気づきが得られます。


📘 3. 佐々木クリス『NBAバスケ超分析』(2022年刊)

現代バスケの最新トレンドをキャッチ

解説者・佐々木クリスさんによる本書は、NBAの歴史を振り返りつつ、現代バスケの潮流をわかりやすく分析しています。

特に印象的なのは、ここ十年で大きく変わった戦術面。

  • 攻撃の高速化と3ポイントシュートの重視
  • ディフェンスのシステムの進化
  • ポジションの概念が変わり、「ガード」や「センター」といった区分ではないポジションの登場

これらは、今後の指導で絶対に押さえておくべき知識です。

「自分の経験だけに頼って古いバスケを押しつける指導者」にならないためにも、最新の戦術を学び続ける姿勢は不可欠だと感じます。

この一冊を読むと、選手たちに現代のバスケをどう伝えるべきかが見えてきます。未来の指導者にとって、大きな武器になる本です。


まとめ:名将に共通するのは「学び続ける姿勢」

今回紹介した3冊は、それぞれ異なる価値を持っています。

  • 指導の基礎を体系的に学べる本(バスケットボール指導教本)
  • 指導者としての哲学と人間性を学べる本(ジョン・ウドゥン)
  • 最新トレンドを学べる本(NBAバスケ超分析)

古典と最新をバランスよく学ぶことで、指導に普遍性と柔軟性が加わります。

名選手である必要はありません。選手のために学び続ける指導者こそが、名将と呼ばれるのです。

この記事が、未来の子どもたちのためにスポーツ指導を頑張ろうとしている若き指導者の一助になれば幸いです。

次回は指導者目線ではなく保護者目線の記事をお届けしたいと思います。息子がバスケットボールを始めた時にどのようにサポートしたかをまとめます。

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